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0.02 (2014)

これは、関係性に関する考察である。

0.02という壁は、人を個人として維持するための最後の砦である。その砦によって生まれた距離のおかげで人と人の関係は美しく、またその距離のせいで、虚しくもある。どれだけ「愛した」ひとであれ、私の中に残るのはそのときの光の加減と相手の影だけだ。それでも近づくことに魅惑され、また求める。0.02の壁は越えないまま。 

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