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swim through the edges (2015)

これまで私を突き動かし支えてきたのは
「未だ見ぬ何か」「ここではない何処か」への希望である。
私にとって音楽というのもまた、そういった原動力のひとつとして存在した。

日常と非日常、リアリティとフィクション、
正気と狂気などの「境界線」は自らが設定したものでしかない。
自分が何を信じるかという自意識、
そして何を選び取って見るか、を軸に世界は成立する。

音楽を聴けば「ありえない」が「ありえる」に変わる気がした。
境界線の「向こう側」を見たいという私の欲を満たしてくれる気がした。
そして写真にすることで、それは可視化され形となる。

この作品には空間も時間もない。ただの平面な断片である。
それらの断片は私にとって「可能性」である。
こういった「可能性」は、私にとって音楽や写真がそうであったように、
誰にでもどこにでも日常的に存在しているものではないだろうか。

 

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